私をこのクラニオセイクラルバイオダイナミクスに出会わせてくれた、ネイティブアメリカンとであった旅から11年以上が経ちましたが、その旅で出逢った方から贈られた、私の大好きな詩を、聖なるクリスマスに皆様にシェアーしたいと思います。
当時、初めてこの詩を読んだときに、作者はOriah mountain dreamer, Indian elder,と書かれていたのです。 この詩をかかれたのは、きっと、山岳地方に住むOriahという名前のネイティブアメリカンの年長者によって書かれたと信じ込んでいました。
しかし、よくよくウェブサイトを読んでみると、何と、実は、Oriahという名のとても美しい白人女性によって書かれていました。彼女はドイツ、アイルランド系北アメリカ人であるにも関わらず、ご自分には充分な年齢と成熟さがないと思われて、Indian elderとお名前の後に、つけてしまったそうです。
参考ウェブサイトはこちら
この詩が誕生するきっかけとなったのは、彼女が、ある日、パーティーに招待されたことから始まったそうです。普段パーティーには参加しない彼女が、その日は、これまでの非社交的な自分を奮い立たせるかのように、フレンドリーに振舞いながら、パーティーに出席しました。しかし、彼女はパーティーでの表面的な会話に疲れ果て、ストレスが溜まり、とうとう、帰りの道の道路の電灯の下で、次の詞を書き始めていたのだそうです。
その数日後、彼女は、通っていた作詞ワークショップの会報誌に、この詩を載せました。その後、たくさんの会員によって読まれ、人から人へと伝えられ、挙句の果てには、インターネットで紹介され、冷蔵庫に貼られ、結婚式やお葬式で読まれ、あっという間にたくさんの言語に翻訳され、ついに1999年にThe invitationという本まで出版されるに至ったそうです。
私達は、人生でたくさんの人々に出会い、またそのたくさんの人々の中の幾人かの方々との間に絆ができます。決して、出会う方々全員の間にできるわけではありません。たとえ表面的に楽しい会話をしていても、わかり合う事なく、すれ違う事が多い出会いと別れに、寂しさやむなしさを覚えるのは、自分ひとりではないのだとこの詩が教えてくれます。だからこそ、この詩が、多くの人々に共感され、カナダ、トロントにある、作詞ワークショップで発行された一枚の会報誌から、世界に広がって行ったのでしょう。
この詩に出会ってから、もうすぐ12年が経ちますが、今あらためて、2013年のクリスマスに、横浜市から、お読み下さるあなたへこの詩を贈ります。
和訳は、原文の雰囲気を損ねないように心がけましたが、少々、意訳になってしまいました。英語が得意な方は、原文でお読みください。)
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The invitation 招待
あなたが生活の為に何をしているかなど、興味は無い。
私は知りたい、
あなたが、何に心を焦がし、
心の熱望を満たす夢に挑んでいるのかいうことを。
It doesn’t interest me
what you do for a living.
I want to know
what you ache for
and if you dare to dream
of meeting your heart’s longing.
あなたがいくつかなど、興味は無い。
私は知りたい、
あなたが、愛のために、夢のために、
そして、生きるという冒険のために、
馬鹿者呼ばわりされても構わないのかということを。
It doesn’t interest me
how old you are.
I want to know
if you will risk
looking like a fool
for love
for your dream
for the adventure of being alive.
あなたの月と、どの星が90度にあるかなど、興味は無い。
私は知りたい、
あなたが、自分自身の内側の深い嘆きに触れたことがあるのということを。
あなたが、人生の裏切りを受け入れたことがあるのか
それとも、更なる痛みへの恐れから、
縮こまり心を閉ざしてしまったことがあるかということを。
It doesn’t interest me
what planets are
squaring your moon...
I want to know
if you have touched
the centre of your own sorrow
if you have been opened
by life’s betrayals
or have become shrivelled and closed
from fear of further pain.
私は知りたい、
それが私のものであろうと、あなたのものであろうと、
隠したり、弱めようとしたり、直そうとしようとすることなく、
あなたが、痛みと共にあることができるのかということを。
I want to know
if you can sit with pain
mine or your own
without moving to hide it
or fade it
or fix it.
私は知りたい、
それが私のものであろうと、あなたのものであろうと、
あなたが、喜びと共にいることができるのかということを。
人間であることの限界から、注意深く、現実的になってしまうことなく、
野生のままに踊り、
指先、足先まで、恍惚に満ちるままでいられるのかということを。
I want to know
if you can be with joy
mine or your own
if you can dance with wildness
and let the ecstasy fill you
to the tips of your fingers and toes
without cautioning us
to be careful
to be realistic
to remember the limitations
of being human.
あなたが私に話すその話が真実なのかなど、興味は無い。
私は知りたい、
あなたが、自分自身にとっての真実を生きるが為に
誰かをがっかりさせてしまうことに、耐えられるのかを。
あなたが、自分自身の魂を裏切らないが為に
裏切り者だと非難されることに、耐えられるのかを。
そして、あなたが、たとえ信義に背くことになったとしても、
信頼に値する人物なのかを。
It doesn’t interest me
if the story you are telling me
is true.
I want to know if you can
disappoint another
to be true to yourself.
If you can bear
the accusation of betrayal
and not betray your own soul.
If you can be faithless
and therefore trustworthy.
私は知りたい、
たとえのどかな日々でなくても、あなたがそこに美しさを見いだせるのかを。
あなたが、今この瞬間に
あなた自身の命の源とつながることができるのかを。
I want to know if you can see Beauty
even when it is not pretty
every day.
And if you can source your own life
from its presence.
私は知りたい、
あなたが、あなたと私の失敗と共に生きることができるのかを。
そして湖のほとりに立ち、銀色の満月に向かって、
これでいいんだ!と叫ぶことができるのかを。
I want to know
if you can live with failure
yours and mine
and still stand at the edge of the lake
and shout to the silver of the full moon,
“Yes.”
あなたがどこに住んでいるのか、いくらお金を持っているのかなど、興味は無い。
私は知りたい、
骨の髄から疲れ果てた、嘆きと絶望の夜を越えて、起き上がり、
子供達に食事を与えるためになすべきことをしてやれるのかどうかということを。
It doesn’t interest me
to know where you live
or how much money you have.
I want to know if you can get up
after the night of grief and despair
weary and bruised to the bone
and do what needs to be done
to feed the children.
あなたが誰を知っているか、どうやってここまで来たのかなど、興味は無い。
私は知りたい、
あなたが、たじろぐことなく、
炎の中心に私と共に立てるのかどうかということを。
It doesn’t interest me
who you know
or how you came to be here.
I want to know if you will stand
in the centre of the fire
with me
and not shrink back.
あなたがどこで誰と何を勉強していたのかなど、興味は無い。
私は知りたい、
全てが崩れ去ったときに、あなたの内側の何があなたを支えるのかを。
It doesn’t interest me
where or what or with whom
you have studied.
I want to know
what sustains you
from the inside
when all else falls away.
私は知りたい、
あなたが、一人きりでいられるのかどうかを。
そして、空虚なその瞬間に、いつも共にいる仲間のことを
心から好きでいるのかということを。
I want to know
if you can be alone
with yourself
and if you truly like
the company you keep
in the empty moments.
By Oriah © Mountain Dreaming, from the book The Invitation
和訳 オオタヒサコ
published by HarperONE, San Francisco,
1999 All rights reserved
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読む方の読むタイミングによって、たくさんのギフトがある詞なのではないかと思います。
私がこの詞を初めて読んだ時は、旅の全ての体験と共に、揺すり起こされ、長いねむりからようやく目を覚ましたような気持ちがしました。
この詞にあるいくつかの問いかけは、心の深い所にある何かに語りかけるかのようです。この問いかけは、きっと誰もが自分自身に、そして大切に思う誰かに問いかけたいことなのかもしれません。
ささやかですが、もしも、この詩がお読みくださったあなたにとって、何らかの形でクリスマスプレゼントになれたとしたらこの上ない喜びです。
今年2013年、このブログをお読みくださって、ありがとうございました。
来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
中満整体