約4ヶ月と半月ぶりのブログ更新となります。そして先月、無事論文を提出し、ようやく新しい記事を書く時間ができました。
論文を発表した後に5日間のアドバンストレーニングを受けましたが、その5日間とは、クラニオセイクラルのセラピーを5日間連続で受け続けているような、とても濃密で貴重な時間でした。
今回、その5日間の中で私が感じたことの中から、お読みくださる方にとって、すこしお役に立てるようなことであったらいいなという思いで、空間認識についてのお話をしたいと思います。
では、早速、一緒にイメージしていただきたいのですが、今、満員電車の中か、または、飛行機で15時間以上もかかる外国にエコノミーシートに座って移動している状況をイメージしてください。
どうか真剣にイメージしてみてください!
この記事をお読みくださるあなたは、きっと快適なお部屋の中で、この記事を読んでくださっていると信じていますが、こんな狭い空間にいることをイメージするだけで、なんだか、心まで狭くなってくるような感じがしませんか?
そして、次に、水平線が見えるどこかの美しい島にいる状況か、またはどこかの広い大陸で、地平線が見える広くて美しい場所にいることをイメージしてください。
いかがでしょうか?
あの人は、心が広いとか、狭いとかいう表現がありますが、それもこの空間認識と、その人の内側にある空間、スペースの大きさに関係していると私は信じています。
実は、以前のブログ、バウンダリー①にてもご紹介したように、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスの施術とは、このような空間認識という想像力を使う、とてもアーティティックな療術なのです。そして、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスを受ける恩恵も、この空間認識に大きく関わっていると思っています。
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それでは、5日間のトレーニングの最終日に、ある変容が起きた時のお話をしたいと思います。
私は、宿泊先のホテルから、トレーニング会場に向かうために、5分間電車に乗り、新大阪駅で下車しました。会場まで10分くらいの道のりを、偶然に駅で会った仲間と、たわいも無い会話をしながら、その10分の道のりを歩いていました。そして、仲間との会話からこんな言葉を耳にしました。
「起きている流れは止められないから。」
本当に、たわいも無い会話だったのです。このような会話を以前にもしていたかもしれません。
しかし、その最終日に、その仲間からの言葉は、私の身心に変容をもたらしたのです。
そして、会場に着いて、今度は、お口の中から宇宙をみていらっしゃるような不思議な歯医者さんがトレーニングを受けられていて、その先生とまた、たわいもない会話をしていました。すると、先生はこうおっしゃったのです。
「起きることは必要があって起きるから。」
この言葉を聞いて、また、変容が起きたのです。
この変容を、なんとかして伝えるために、Google mapの例を使いながらお話ししたいと思います。
Google mapで、もっとも地上に近い距離で、しかも、道路をあたかも歩いているように景色が見えるように、移動しながら場所を確かめることが出来るという機能を使ったことがありますか?
つまり、私たちが通常生活しながら見る風景となるべく同じように見えるという機能です。
私が仲間と新大阪駅から歩いてきた道で、「起きている流れは止められないから。」と聞いたときに、私に起きた変容とは、そのGoogle mapで、一気に大阪市全体が見渡せるくらい、地上からの距離ができて視点が上がり、全体を見渡したかのようなイメージがもたらされました。
確かに、私は、宙に浮き上がっていたわけでもないですし、なんだか幽体離脱でもしてしまったのかというような、ボーっとした感じはありませんでした。むしろ、冷静さを持って、よりはっきりと覚めているような感覚がありました。
次の「起こることは必要があって起きるから。」という先生の言葉を聞いて、私は、地上から更に空の方向に上がり、関西地方全体を見渡しているよう感覚が訪れました。同じように冷静さを保ってはいましたが、なんとなく高揚した感覚、うれしさのようなものも感じられたように思います。
そして、トレーニングが終わってからも、時間をかけて、私は、本州、日本全体、アジア圏と地上からの距離が拡がり、すこし地上に引き付けられては、また広がったりして、望遠鏡のレンズのピントを合わせているような感覚がありました。
今、振り返ってみると、二人の方からの言葉をきっかけとして、私の内側に満員電車にいるときの心の状態から、どこかの大陸で地平線をみている心の状態にまで、空間、スペースが生まれたのだと思います。そして、そのトレーニングの最終日に至るまでの4日間をかけて、それだけの内側の空間、スペースを作り出せるだけの、潜在力を高めていたのかもしれません。
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実は、この変容からもたらされるメリットは、とても大きいのです。
まず、広い距離が生まれることによって、自分が今どこにいるのかを知ることが出来ます。
もし、その場所が、迷路だったとしても、広い全体を見渡すことが出来れば、おのずと、どこに出口があり、どこでいつも自分は、迷路の行き止まりにぶち当たり、そもそも、どうして、この迷路に迷い込んでしまっていたのかを知ることができます。
そして、ゴールがどこにあるのか、自分はゴールに向かってまっすぐ歩いているのかに気がつくことができます。
自分は、遠回りをしようとしているのか、どうして、遠回りをしたいのか、その遠回りを楽しんでいるのか、望んでいることなのかを見直すこともできます。
空間が生まれることによって、人は客観的になることができます。何かにしがみついている状態から、すこし離れることができます。
以前のブログ記事、リソース 資源①にて、このワークは、病気や問題にたいして、直接アプローチをするものではないと記述したのですが、まさに、その必要が無いことが、この空間が生まれることの恩恵から理解することが出来ます。
もし、お時間があったら、「問題解決」という言葉を検索してみてください。
クラニオセイクラル・バイオダイナミクス・セラピストが、絶対に行わないような、問題解決策がずらりと出てきます。
セラピーを行うに当たって、私たちは、まず、セラピストの勝手な判断で、クライアントの問題を解決してやろうとは思わないでしょう。
たとえば明らかに右に曲がっていたとしても、それを、左に押し返そうとはしないはずです。
ましてや、問題を分析したり、その原因を特定したり、または、その問題の解決策を練りだしたりすることは、まずありません。
だからといって、私たちは、問題を見なかったこと、無かったことにするわけではありません。
問題は、依然として同じようにそこにあったとしても、そこに空間があると、問題に対しての眺めが変わります。そして、とてもニュートラルな意識で問題を捉える事ができるのです。
トレーニング最終日に、二人のメッセンジャーからもたらされたように、そこに空間が生まれるから、問題自身が、おのずと何らかの流れによって、その必要がある適切なときに、自ら変容していくのかもしれません。
つまり、空間が無い状態で、問題に着手するところには、必ず限界が来てしまうということなのかもしれません。
え!ずるい!
空間が生まれて、問題自身が、おのずと何らかの流れによって、その必要がある適切なときに、変容していくなんて、ありえない!そんなわけない!
または、世の中そんなに甘くないのだ!
そう思ったあなた。
ぜひ、セッションを受けてみてください。
「百聞は、一見にしかず」
ならず、
「百聞は、一セッションにしかず」です。
ご連絡をお待ちしています。
そういえば、以前のブログで、次はこのお話をしたいという予告をしていましたが、だいぶ違う話になってしまいました。この4ヵ月半がとても濃厚で変化の多い時間だったせいか、興味と情熱が違う方向に向いてしまったようです。
また、いつか機会があるときに書きたいと思います。
ここまでお読みくださってありがとうございました。
またのご訪問を心よりお待ちしております。
中満整体
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