今日は、以前にもお話しました、ミッドライン、中心軸に関してのお話をしたいと思います。
1980年代後半に話題になった本で「神との対話①」というおもしろい本がありました。
この本は、ニール・ドナルド・ウォルシュさんという米国人の方によって執筆されています。
そのなかの一説でちょっとインパクトがあり忘れられない文章があったので、ここに引用してみます。
「最も愛情深い人間とは、もっとも自己中心的な人間だ。」 p168
「「自己中心的なもの人、幸いあれ、なぜなら神を知るからである」と言っても、けっして、極端な教えではない。自分自身の最も気高い部分を知るということ、そして、そこにとどまるということは、立派な人生の目的だ。」 p170
とありますが、ちょっとインパクトがある文章です。
先日、この「自己中心的な人間」は、オリジナルの英語版で、self-centered personと書かれているのを、こちらのウエブサイトで発見しました。
私は自己中心的な人とは、おそらく、
Selfishと書かれているだろうな?と思ったら、そうではありませんでした。
Selfishな人の私のイメージは、なんとなく、聞き分けの無い我がままをいって、周りを困らせているような感じがします。
また、egocentric personという言い方もありますが、なんだか、こっちのほうが、たちが悪い感じしますねー。単なるエゴというよりは、エゴを中心軸にして生きているという意味ですからねー。
しかし、Self-centered person 自己中心的な人
とは、自己の中心に軸をもつ人間と日本語に置き換えられるではありませんか!
バイオダイナミック・クラニオセイクラル・セラピストの私にしてみれば、
自分自身の内側に軸を持つとは、ご自身のミッドラインをしっかりともつ、存在感のあるとっても素敵な人のように思えます。
決して、よく言われるような、「自己チュー」とは思えません。
私の卒業した学校でのクラニオセイクラル・バイオダイナミクスの授業の中で、
ある時期、ミッドラインについて学びます。
来る日も、来る日も、ミッドラインです。
発生学からはじまり、かなり徹底的にミッドラインについて学ぶのです。
以前にもミッドライン①にてお伝えしましたが、ミッドラインとは、
単なる、背骨のような、構造的な中心の線という意味のみではありません。
ミッドラインは、胎児にもなっていない、胚子に頃から存在し、
なおかつ、地球の引力ととても深い関係があります。
地球の引力がないと、原始線条というミッドラインの原型となる溝が形成されない、つまり、人間として発育できないと言われているのです。
両足を大地に踏みしめて、大地のエネルギーと共に、まっすぐ立てる人は、きっと、お天道様ともつながっています。
そんな人は、きっと、愛情深いでしょう。
引用文のように、自分自身の最も気高い部分や、神を知るのかもしれません。
私は、バイオダイナミック・クラニオセイクラル・セラピストでもありますが、
ヨガの勉強もしています。(まったく初心者レベルですが)
まっすぐに、自分の中心、ミッドラインから立つことができると、自然に天と大地に
支えられて、難易度の高い(私にとっては)バランスのポーズをとりながら、くつろぐことが出来ます。
ミッドラインとは、構造的には、支点となって、体の各部位を支えています。
しかし、ミッドライン以外の場所に、不活性な支点が出来てしまうことがあります。
私のように、打撃だらけの人生だと、不活性な支点をたくさん持っていることがあります。
不活性な支点を中心にして生きてしまうと、もしかしたら、egocentric personのように、エゴを中心軸とした生き方になってしまうのかもしれません。
self-centered personが、ミッドラインという、自分自身の中心、本来の自分自身を生きるということ、に対し、egocentric personは、逆に、恐れや怒りで、自分自身を生きることが出来ないでしょう。
私は、打撃の痕跡である、不活性な支点からのエネルギーで生きることの限界を、身をもって体験しました。
中心軸から外れた支点に、愛情深さはないでしょう。
むしろ、もともと中心軸にあった愛情が裏返ってしまって、恐れが多いかもしれません。
恐れからのエネルギーで生きること自体、枯渇していくのと同じことです。
当然、自身自身の最も気高い部分を見失っています。
しかし、その不活性な支点は、セッションを通じて、
本来、人が持っていた中心軸、ミッドラインへと、帰還することができます。
恐れは、また、裏返って、本来の愛情へと変換されるのです。
不活性な支点のエネルギーが、本来のミッドラインに帰るとき、
離れ離れになった不活性なエネルギーは統合されるのです。
そして、「神との対話」からの引用文にもあるように、その統合された気高い自分自身にとどまるということは、立派な人生の目的になるなのかもしれません。
しかし、打撃を受けたことの無い人間なんて、一人もいないのではないでしょうか?
本来の自分を見失って、また、本来の自分を取り戻す。
人は、この連続性の中で生きているともいえると思っています。
自分自身を取り戻す時、
もっと、深く、意識的に、自分自身をもう一度選択するような、
忘れていた本来の自分ともう一度出会うような、
そんな、感覚を得ることができます。
そして、それは、クラニオセイクラル・バイオダイナミクスの
おだやかでありながら、ご自身の存在へとしっかりとつながることができる
セッションの恩恵なのです。
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中満整体
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